用語集

キュリー温度(キュリー点)

キュリー温度(英:Curie Temperature、記号Tc)とは、物理学や物質科学において、強磁性体が常磁性体に変化する転移温度、もしくは強誘電体が常誘電体に変化する転移温度のことを指します。

言い換えると磁石が磁性を失う温度であり、このキュリー温度を超えて加熱すると、強磁性体内部の磁区の磁気モーメントの方向が熱振動によって崩され、常磁性体となってしまいます。キュリー点(英:Curie Point)と呼ばれることもあり、19世紀のフランスの物理学者ピエール・キュリー(ラジウムの発見で有名なキュリー夫人の夫)によって名付けられました。

キュリー温度に達すると、磁化率(物質の磁化の起こりやすさ)が無限大となるほか、比熱、電気抵抗、熱膨張といった各種物理量も異常な値を示します。この現象を「臨界現象」と呼びます。

ハードディスクでおなじみの磁気ディスクは、表面に塗布した磁性体に局所的にレーザーを照射してキュリー温度以上にすることでデータを消去、さらに外部磁場を近づけることによって、再び磁性を帯びデータの読み込みができるようになるという仕組みを利用しています。

各物質のキュリー温度を以下に示します。
・鉄(Fe):750~770℃
・コバルト(Co):1110℃
・サマリウムコバルト磁石:700~800℃
・フェライト磁石:450~500℃
・ニッケル(Ni):358℃
・ネオジム磁石:330℃

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